伊豆の国タリウム事件 - SYNCREATE [シンクリエイト]

【タリウムについて】
タリウムは毒劇物法で指定された劇物で、致死量は約１グラム。薬局などで購入できるが、18歳未満への販売は禁止されている。硫酸タリウム中毒になると、軽い症状では吐き気や口内炎、便秘、頭痛などが起こり、より悪化すると痙攣や呼吸障害、腎障害などが引き起こされ、最悪の場合死に至る。

【化学好きでおとなしい少女】
送検されたのは、静岡県伊豆の国市の県立高校に通う16歳の少女。教師によると、少女は化学部に所属し、無欠席、おとなしい感じ。化学の知識は秀でていて、教師もかなわないほどだと言う。少女の部屋からはタリウムなどの薬品、理科実験用の器具、動物の解剖標本、ハトの死骸、毒殺魔「グレアム・ヤング」に関する書籍が発見された。また、カーテンはいつも閉められ、人の出入りはなかったという。

【ブログに観察日記】
少女はタリウムを母親の食事に少量ずつ混入させて摂取させたとみられている。それらのタリウムにより中毒症状が悪化していく母親の様子や、タリウムの使用状況はブログに記録されていた。
問題のブログ

【タリウムの入手ルート】
16歳の少女がなぜタリウムを購入できたのかが疑問視されている。今のところ、薬局でのタリウム購入の際、住所、氏名を偽らず実名で記入したことで薬局側も疑わず、タリウムの用途も偽っていたのではないかとみられているが、劇薬に指定されている薬物の購入には身分証明が必要という点から、薬局側に落ち度がなかったかが問われる。

【入院後にもタリウム投与】
入院後もお茶にタリウムを混入し母親に摂取させていたと見られ、母親の容体が悪化していく様子をデジタルカメラで撮影しパソコンに保存していた。入院後、少女の家族から「(少女が)以前、猫を毒殺した」と県警に相談があり、自宅を捜索したところプラスチック容器に入ったタリウムが見つかり逮捕に踏み切った。現在、母親は意識不明の重体。

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